「脳ドックについて」 医療法人 笛木会 理事長 笛 木 和 彦 平成4年1月にMEDICAL 21を開設以来、6年が経過致しました。 MEDICAL 21では、質の高い細部に及ぶ人間ドックをご提供するために、 開設当初より頭部CT・胸部CT・心エコー・ホルター心電図・運動負荷 心電図等々、通常の人間ドックでは、施行していない検査項目で人間 ドックを実施して参りました。この6年間で、医療・検査機器の進歩 も目覚しいものがあり、人間ドック検査内容、検査機器の導入等、検 討を重ねて参りました。検査機器に関しましては、ホルター心電図記 録装置、超音波検査装 置の最新機種への買い換えを行ないました。 ホルター心電図記録装置は、検査精度の向上に加え、従来の機種に 比べ軽量でコンパクトなタイプの最新機種を採用致しました。 超音波検査装置は、「デジタル超音波診断装置」であり、最新鋭・ 最高機種にランクされている機種を購入しました。今回の機種は、脳 血管や頚動脈の血流の情報をカラーで描画することが可能なカラード ップラー機能を内蔵しており、腹部領域はもちろん、心臓・血管など の循環器領域の診断精度は、飛躍的に進歩しております。 それに伴いまして、本年度より「脳ドック」をオプションで行うこ とになりました。開設当時は、画質、診断精度ともやや問題のあった、 MRI(磁気共鳴診断装置)も、描画技術の進歩により高い検査精度 が得られるように進歩してきました。脳血管を造影剤やカテーテルを 用いずに描出するMRA( MRアンギオ )技術の精度も、非常に高いレ ベルの検査精度を維持していくことが可能となりました。この検査は、 脳動脈瘤の有無の診断に有用であり、発見が遅れると致命的になるク モ膜下出血の予防に大きく貢献してくれるものと期待しております。 またMRIは、脳腫瘍の早期発見・微小脳梗塞・微小脳出血の診断に も有用であります。 そこで、97年7月最新鋭・最高機種のMRI検査機器の導入を行い ました、財団法人 脳血管研究所 美原記念病院との業務提携により、 通常の人間ドック受診時あるいは、ドック受診後半年後の検査受診時 にオプションとして「脳ドック」の受診を可能と致しました。 院長・職員一同さらに努力し、予防医学の充実をはかり、皆様の健 康維持・増進のために、さらにお役にたちたいと考えております。 今後とも宜しくお願い申し上げます。 |